言葉を紡ぐ、文章を織りなす、冊子を綴る・・・よくテキストは織物の比喩で語られます。
それもそのはず、テキストの語源はテキスタイル。
一つ一つ言葉を繋ぎながら文章に表現していく行為は、
一本一本の糸を織り上げる行為のメタファーとして見なされてきたのです。
メディア論では、「意味や情報を媒介する媒体」を「メディア」と名指します。
何が、何を、どう媒介しているのか?・・・そこに目を凝らすと、様々なものが多様なスタイルで、世のヒト・モノ・コトを繋いでいることが見えてきます。
そんなメディアの諸相を、原点に還って「メディアテキスタイル」という言葉に託してみました。

メディアのテキスタイル
遍在するメディアから紡ぎ出される情報によって織りあげられる社会。今、私たちはそんな環境で生きています。
人と人、人と物、人と事の繋がり方の変化によって、出来事の起こり方も変わっていきます。
その出来事の「柄」が、「メディア」によってどのように織り出されているのか、これが「メディア」をめぐる大きな興味のひとつです。
メディアとしてのテキスタイル
時代ものの着物の裏地が、当時の世相を映し出している様に出会ったとき、テキスタイルそのものも、メディアであることに気が付きました。
「テキスタイル=布」のように物質的なものも、生活や文化の中で「情報や意味を媒介メディア」という重要な役割を果たしています。
それに気づくと、世界がとっても豊かに見えてくるのです。


メディア的スタイル
媒となる「メディア」が、どのような「繋ぐかたち」「閉じるかたち」を持っているか。それによって生み出されるコミュニケーションのかたちは変わります。
境界の越え方、狭間の埋め方、時空間の跨ぎ方―そんな媒介のスタイルの探求には、実生活でのコミュニケーション・デザインを考えるうえでの沢山のヒントが詰まっています。
こんな柄が人気だった!古い着物布から世相が見える








